ドイツ演奏旅行報告 ★報告2 ★演奏旅行詳細

1.海外での演奏会 (06/01/07更新)

去る2005年12月30日、北ドイツの街キールの城館ホールにて、ベートーヴェン作曲のフィデリオ序曲と第9交響曲「合唱付き」を演奏して参りました。(詳細はコチラ

定期演奏会のように満員とまではいきませんでしたが、皆さん熱心に聴いて下さっていたようで、終了後にはまさかまさかの“スタンディングオベーション”! とても感動しました。

今後少しずつ、写真を交えながら更新していきます。乞うご期待!


2.修学旅行?? (06/01/12更新)

さて、演奏会というオチを最初に書いてしまいましたが、もちろんそれが今回の演奏旅行の「全て」ではありません。(勿論かなり大きなウェイトは占めていますけれども)

ドイツでは、美味しいものを沢山飲み食いし、練習の合間を縫って観光や買い物に熱中し、団員同士での、また合唱団をはじめとした現地の人達と会話・交流を図り、…などなど、とても楽しく有意義な時間を過ごすことが出来ました。

こんなことを書くと怒られてしまいますが、感覚としては(練習と演奏会がオマケの)「修学旅行」が近かったかも知れません。

それでは、旅行の行程を日を追って紹介していくことにしましょう。


3.出発〜ハンブルク (06/01/12更新)

12/27に日本を出発し、約12時間のフライトの末フランクフルト国際空港に到着。そこで国内線に乗り継ぎ、滞在地ハンブルクへ。

ハンブルクの空港に着いたのは現地時間で18:00(日本時間26時)。それなのに外はすでに真っ暗。日の入りは16時とのこと。ちなみに気温は-1℃でした。

そこからバスでホテルに移動したのですが、雪が積もったヨーロッパの町並みは異国を感じさせるに十分でしたし、途中通過した街中はクリスマスの電飾が残っていてとても素敵でした。(写真が残ってないのが残念!)

ホテルに到着した後は、明日からの練習に備え…というよりも、やはり移動疲れが出たのか、軽食を取った後ほとんどの人がそのまま休んだようです。

ホテルはハンブルクの中央駅から南東に車で15分ほど離れたところ(エルベ川の中洲)にあります。アウトバーンの脇にあるのでアクセスは良いのですが、周りには歩いて15分のところにコンビニ(?)が1軒だけ…。


4.ハンブルク滞在&練習 (06/01/17更新)

ハンブルクの街並みは古い建物(教会・駅・市庁舎など)と先進的なオフィス群が混在しています。

そのコントラストが面白いのは勿論ですが、それにも増して町全体を覆う「調和」を強く感じました。音色の異なるソロ楽器がお互いを引き立てあってアンサンブルをしているようで、非常に心地良い。とても素敵な都市だと思いました。

ブラームスやメンデルスゾーンの生誕地ということで彼らにゆかりの場所を訪れたり、聖ミカエル教会でオルガンを聴いた後にそこの展望台から街や湖を見渡したり。そうしてのんびりしていたら、あっと言う間に観光タイムは終了です。短い…。

14時ごろ一旦ホテルに集合し、バスで練習会場に移動。リハーサルはHOLSTEN(ハンブルクの地ビールメーカ)工場の社食?を借りて行いました。建物内はとても芳醇な香りに包まれていて、みんな良い(酔い?)気分でドイツでの初リハーサルに臨めたのではないでしょうか。

実際、臭気にやられたか練習後のビールに想いを馳せ過ぎたか、派手に音を間違えたり、焦って飛び出したりした方が続出したとかしないとか?

まだまだ修行が足りません。(「お前が言うな!」と怒られそう…)

この日はオーケストラだけの練習で、15時から20時くらいまで。ホテルに戻ったあとは、観光と練習による疲れを肴に、待ちに待ったドイツビールを愉しみました。


5.ハンブルク2日目(12/29前半) (06/01/27更新)

演奏会本番を明日に控え、ついに合唱が入っての練習が始まります。

…とその前に、やはり日中は観光やお土産漁りに精を出した方が多かったのでそちらについて先に報告しておきましょう。

この日の行動の選択肢は3つ。合唱団・カネマキコア(後ほど紹介します)有志作成の「観光・買い物ガイド」を片手に(ここまで一緒)、同じく合唱団メンバ案内による「観光」or「買い物」か、完全に「自由行動」

どれを選んでも見るものは沢山あったでしょうし全てが新鮮な驚きに満ちていたので、時間が2時間しか無かった割に楽しめたのでは無いかと思います。(ちなみに私は自由行動を選び、2人で地下鉄を乗り継いでハンブルク唯一の木管楽器屋に向かったのですが、1/2まで休業とかで肩透かしを食らいました。事前情報と違う!)

練習会場は昨日と同じくHOLSTENビールの食堂。夕方まではオケだけの練習です。昨日とは打って変わってスムーズに進みました。

そして一旦長めの休憩。外に出て少し歩き、軽食を食べて帰ってくるとすでに合唱団の方達が基礎練習を始めていました。


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ドイツ演奏旅行について

1.企画について

2005年12月30日、北ドイツの街キールの城館ホールにて日独の親善第九演奏会が開催されます。これは、ドイツ在住の日本人指揮者・印牧和生氏とジョイントコンサート国際委員会の提案で企画されたもので、2005EU 日本市民交流年を記念して日本のアマチュアオーケストラとドイツのソリスト・合唱団及び日本からの有志合唱員が一緒に演奏するものです。

当団は、ジョイントコンサート国際委員会の推薦の上、印牧氏の審査が行われました結果、印牧氏絶賛のもと参加することとなりました。曲目は、ベートーヴェンの第九交響曲のほかに、「フィデリオ」序曲を演奏します。

2.日程
2005年12月27日日本出発
12月28・29日ドイツ・ハンブルクにおいてリハーサル
12月30日ドイツ・キールの城館ホールにて演奏会。18:00開演。
12月31日ドイツ・ケルンにて年越し
2006年1月1日ドイツを離れ、翌2日に日本帰国。
3.指揮者紹介

印牧和生(かねまき・かずお)
1949年東京に生まれる。
1972年東京藝術大学音楽学部を卒業、ホルン奏者として東京都交響楽団に入団する。
1974年渡独。1975年、国立ハンブルク大学に入学、音楽学を専攻する。
1977年国立ハンブルク音楽大学指揮科に入学し、ホルスト・シュタイン、クリストフ・フォン・ドホナーニ、クラウス・ペーター・ザイベル、ウィルヘルム・ブルックナー・リュッゲベルクに師事する。在学中よりハンブルク市ユースオーケストラを指揮する。
1984年同校を卒業。今日に至るまで、フリーの指揮者としてハンブルクを中心にベルリン、ミュンヘン、フランクフルトなどのドイツ各都市、サンクト・ペテルブルグ、ヘルシンキ、チューリッヒ、メラン(イタリア)などのヨーロッパ各都市、 バンクーバー、サンフランシスコなどで、オーケストラと合唱の指揮活動を行っている。
1999年7月ハンブルクのムジーク・ハレにて「ドイツにおける日本年」記念コンサートとして、日本、ロシア、ドイツ3国合同の「第九」を指揮(ゲッティンゲン交響楽団)して絶賛を浴びる。
2000年10月東京都交響楽団「音楽教室」客演指揮を務める。
2001年1月合唱とオーケストラの指揮を通してハンブルクの音楽文化向上への貢献と、音楽を通して様々な人々との調和をはかったことに対し、ハンブルク市より市最高の銀メダルを受賞する。この賞は、これまで ヘルムト・シュミット(前ドイツ首相)、ロルフ・リーバーマン(前パリ・オペラ座監督)が受賞している。
2001年10月「日独親善モドイツを制した炎の第九モ」(東京文化会館大ホール)で日独合同合唱団、東京交響楽団を指揮する。
2002年10月ハンブルクのムジーク・ハレで「カルミナ・ブラーナ」を指揮する。作曲家カール・オルフの義理のご子息であるDr.ゲァハルト・ブュヒテマン氏より「生前、オルフが絶賛したリッカルド・ムーティのカルミナを思い起こさせる名演」との好評を得る。
2003年1月よりハンブルク・インターナショナル・ミュージックカレッジ講師、北ドイツ放送局(NDR)主催の合唱コンクールでは審査員を務めている。